2022年度の活動開始

長く厳しい冬が終わり、桜の季節も通り抜け、若葉の季節も絶好調の5月終わりに研修会と言う形で、今年度の活動を始動いたしました。

例年、考古館見学がメインでしたが、今回は館長の小松氏に講演をお願いし、井戸尻遺跡群についての知識を深めました。この富士見町には縄文時代前期から後期までの遺跡が点在しますが、それぞれの時代、それぞれの遺跡では特徴のある土器が出土しています。石器に関しては、矢じりのような狩猟に使うものは少なく、棒につけて土を耕す石斧や刈り取るために使う石の包丁のような石器が多く出土しています。そのことによって、ある程度の農耕生活があったのではないかと言う「縄文農耕論」が生まれました。縄文人の生活を想像するロマンが広がりました。

そして、6月に入り2週目の7日、8日から制作活動を開始しました。それぞれの場所を確保して、密にならないように配慮しながら、土器作りのスタートです。

ここは”埴輪職人”を目指す3人です。先生曰く、埴輪は粘土の輪積みの練習に最適だそうです。

手前はコップのような小さな鉢ですが、全面にきれいな区画文が入れられている精巧な土器、九兵衛尾根遺跡出土です。奥は下半分を欠いていますが、かわいい渦巻きが施文されている鉢、貉沢遺跡からの出土です。

神像土器のレプリカ。奥には内円外方形浅鉢。神像土器を作るのはかなりのエネルギーを必要とします。昨年、この神像土器を作る動画がYoutubeで配信されています。神像筒形土器つくり・井戸尻応援団 – YouTube 制作開始から野焼きでの完成までを追ったきれいな動画です。ぜひ、ご覧ください。

今年も、よろしくお願いします。

はっくつ 発掘

今年の5月から8月にかけて、2か所の発掘現場を見学することができました。そのうちの1か所では2,3日、発掘作業に参加し微力ながらお手伝いさせていただきました。どちらも、深さ2,30cmの溝が掘ってあります。その表面を鋤簾(ジョレン)と言う道具で平らにしながら遺物を見つけて行く作業です。

遺遺跡Ⅰの方は埋め込まれた石が多く露出しています。

遺跡Ⅱ、ブルーシートで覆われている部分は住居あとで、今後、詳しい発掘作業が始まります。多くの穴が開いています。

これは、遺跡Ⅰの発掘現場から出た、土器片です。模様もしっかり確認できます。きっと、美しい土器だったのではないでしょうか。

遺跡Ⅱの右側の土器片は、松本方面の遺跡からの出土土器に多く見られる模様だそうで、遺跡Ⅰの模様と趣がちょっと、違っています。左側は落とし穴、深さは何と2メートル以上あります。手前だけ掘ってありますが、向こう側に楕円形をなす、穴であろうということです。イノシシなどならこれほど深くなくてもね、とか、ここに鹿でも落ちたらどうやって引き出すのかなとか考えてしまいます。もちろん、機械もない時代によく、こんな深い穴が掘れたなと思うのが初めの驚きですが。

富士見町にはまだまだ、縄文時代の遺跡にだけ限っても、地下にお宝が眠っているようです。遺跡Ⅱはソーラー開発地区での緊急発掘調査で、今後、このような発掘が増えるかもしれませんね。

「地下にお宝」と言いましたが、ダイヤモンドが埋まっていなくても、石ころ一つだって私たちに縄文時代を知らせてくれる大切なお宝です。昔、月に初めて人間が降り立ったころ、「月にダイヤモンドがたくさんあるかも知れない。そうしたら大金持ち」と言うコメントを見たことがあるのですが、ダイヤでなくたって、石ころだって月の石なら、月を知る上で大変な価値です。遺跡で見つかったものはどんなものでも愛しいのではないでしょうか。5000年もの時を経て、私たちに姿を見せてくれたのですから。

2021年 ほのおの会の活動が始動しました

ご無沙汰しました。ほのおの会の活動ブログです。

昨年1年間はコロナの影響下、会員の総意で1年間休会にするという決定を断腸の思い(オーバーかな)でいたしました。

その反動か、始動時からやる気満々のエネルギーを感じましたが、皆さん、1年大人になったというか一つ年を取ったというか、身体と相談しながら「ボチボチ」ね、と言う配慮も感じられています。

のんびり、楽しく活動していけたらいいですね。そんな雰囲気をお伝えできるブログを目指します。

それなのに(?)すでに、何と!先週と今週の4日間で完成した土偶!!!

このコロナ禍に「モクモク」は大切。私のように、久しぶりだから皆さんと「ペチャペチャ」とかはだめですね。来週からは集中して、「ボチボチモクモク」を心がけます。