土器紹介」カテゴリーアーカイブ

昨年は休会だったのですが‥‥

そんな折、11月にはこんなことがありました。

”信州蔦木宿道の駅”の休憩室に井戸尻考古館収蔵土器の複製品を展示してほしいというご依頼があり、会員制作の15点を展示させていただきました。井戸尻考古館収蔵物だけではなく、山梨県鋳物師屋遺跡出土の土器、土偶もあります。ほのおの会のメンバーは、そのご依頼を大変うれしく思い、次の年に続く土器作りの意欲が大いに盛り上がりました。

また、中央本線信濃境駅は井戸尻考古館来館時の下車駅で「5000年前まで 徒歩15分」と言うキャッチコピーのポスターがあるところです。そこにも、複製土器が飾ってあります。

このように、富士見町内のいろいろなところに複製した土器を置くのは、会員の制作意欲の向上と言うことはもちろんですが、日本遺産にも指定されているこの中部高地縄文文化の軌跡に触れることのできる、井戸尻考古館のPRにもなっているようで、その点でも意欲が増します。

お仲間の作ったものや自分で作ったものを客観的に見るのは、とても楽しいことです。

何ができるかな? 答えは‥‥

前々回の「何ができるかな?」の答えです。まず、ラグビーボールのようなものは‥‥

かわいいイノシシの土鈴になりました。ベンガラで赤くお化粧しています。

キノコの形をした球状の物は‥‥

前後に口が開いて‥‥

飾りがついて、香炉形の土器になりました。

面白い作り方をするものですね。この土器をお借りすることはできなかったので考古館の館長が丁寧に何枚も各方面から写真を撮ってくれて、それを見ながら作っていました。本物が目の前にあるのと違って平面の物を頭の中で立体的に変えながら作っていくのはなかなか難しい作業です。とても、よくできていると感心しました。

おまけ

これは何かというと‥‥‥

縄文の耳飾りです。大型のピアスですね。まねて作ってみましたが、縄文時代の人のようにきれいにはできなかった。何個か挑戦してみたいと思っています。

耳飾り豆知識

縄文時代全般を通して装飾品の中でも、耳飾りはたくさん出土していますが、後半期から晩期にかけての北関東では質、数ともに他を圧倒していて、特に群馬県茅野遺跡では調査部分だけで577点もの耳飾りが出土しているそうです。耳たぶに穴をあけて、小さいものからだんだんと大きなものをはめ込んでいったのでしょう。縄文時代を生きていた人のおしゃれ感には脱帽です。

 

今年の土器、まずは3点です

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こんもりした丸い形の胴に両把手と盛り上がりがかわいらしく付いています。模様も繊細に入っていて作者の几帳面さが表れている土器です。

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縁に4本の爬虫類の頭のような突起物が出ています。縁の処理の仕方、線の入れ方、突起物の付け方とどれをとっても美しく整った土器です。底は抜けていて、元は蒸し器型の土器だったと思われます。

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胴部に付いた雲のような突起物が面白いです。大胆な作り方をする作者だったのではないかと想像できます。

今年はとりあえず、この3点をお借りしています。その他に、神像土器、昨年作った土器のリベンジ、飼っている犬の埴輪とそれぞれ思い思いに作り始めています。1年ぶりの粘土の感触を楽しみながら。