長く厳しい冬が終わり、桜の季節も通り抜け、若葉の季節も絶好調の5月終わりに研修会と言う形で、今年度の活動を始動いたしました。
例年、考古館見学がメインでしたが、今回は館長の小松氏に講演をお願いし、井戸尻遺跡群についての知識を深めました。この富士見町には縄文時代前期から後期までの遺跡が点在しますが、それぞれの時代、それぞれの遺跡では特徴のある土器が出土しています。石器に関しては、矢じりのような狩猟に使うものは少なく、棒につけて土を耕す石斧や刈り取るために使う石の包丁のような石器が多く出土しています。そのことによって、ある程度の農耕生活があったのではないかと言う「縄文農耕論」が生まれました。縄文人の生活を想像するロマンが広がりました。
そして、6月に入り2週目の7日、8日から制作活動を開始しました。それぞれの場所を確保して、密にならないように配慮しながら、土器作りのスタートです。
ここは”埴輪職人”を目指す3人です。先生曰く、埴輪は粘土の輪積みの練習に最適だそうです。
手前はコップのような小さな鉢ですが、全面にきれいな区画文が入れられている精巧な土器、九兵衛尾根遺跡出土です。奥は下半分を欠いていますが、かわいい渦巻きが施文されている鉢、貉沢遺跡からの出土です。
神像土器のレプリカ。奥には内円外方形浅鉢。神像土器を作るのはかなりのエネルギーを必要とします。昨年、この神像土器を作る動画がYoutubeで配信されています。神像筒形土器つくり・井戸尻応援団 – YouTube 制作開始から野焼きでの完成までを追ったきれいな動画です。ぜひ、ご覧ください。
今年も、よろしくお願いします。