日別アーカイブ: 2024年10月21日

さかのぼって制作活動 NO,1

前回は、いきなり、終着駅みたいな野焼き風景を見ていただいたのですが、これから、焼かれた土器の制作過程をさかのぼって見ていただくことにします。

これは、曽利遺跡で出土した「蛇文蒸器形深鉢」と呼ばれているものです。この土器は、粘土紐や半さい竹管で施文された繊細な模様が口縁部についていて、私は「手芸土器」と呼びたいと思っています。

左から順次、上へと形作って行きます(当たり前)底部分の丸み、そのあと、ウエストの様にくびれて、上で広がる。輪積みで立ち上げていく時に、絶妙なタイミングが必要です。

左は粘土紐を捩じって絡めています。這い上がる蛇や縁の模様に使われています。男性の大きな手ですが、繊細な仕事です。完成した土器を見ると、そこここに、努力が垣間見られますね。