今回は、付属品をつくるとき、模様を入れるときの細かな仕事をご紹介します。どんなに大きな土器をつくるときも細かな手仕事は必要になり、そのような作業をするたびに、縄文時代に生きた人たちの繊細さ、器用さが伝わってきます。
香炉形土器の上に着く生き物(のづち?)を作っています。Wをつなげたような模様。よく出てくる模様のパターンです。
隆線文は細い粘土ひもを貼り付けます。細い粘土ひもを切らないで作るのも難しいものです。
半裁竹管で描く模様です。模様にあった竹管は手作りします。粘土が柔らかいと竹に粘土がすぐ詰まってしまい、固いと力を入れてもうまく線が引けないという厄介な模様ではあります。
水煙土器の頭部分は太い竹管で描いていきます。
なぜ、土器はタオルの着物を着ているのか??
週1,2回の活動なのであの大きな水煙土器などは、作り上げるのに2か月以上がかかります。その間、粘土が乾燥してしまっては模様も入れられなくなりますので、制作中は乾かさないように神経を使います。濡れタオルを巻いて、霧吹きで水分を補給しながら進めていきます。逆に、次の週までは濡れタオルははずし、ビニールをかけただけで保管しておかないと、タオルの水分が粘土に浸透してきて、崩れてしまうという結果になることもあり、泣いた仲間もいます。
縄文時代は、たぶん、一挙に作り上げたのでしょうが、粘土の具合によっては、どんどん積み上げて崩れてしまうこともありますから、特に大きな土器などは絶妙なタイミングで作り上げたのであろうと思われます。やはり、職人芸でしょうか?
おまけの癒し